βグルカンを食べる機会

日本を含むアジアでは醗酵食が伝統食の中で見事な進化を遂げ、日々の食事に供されてきた。実は、発酵食品を毎日食するだけで、非常に少ない量ではあるがβグルカン(ベータグルカン)を食べることができていたのだ。発酵食品に含まれる各種酵母には多かれ少なかれβグルカンが含まれており、少しの量でさえも、毎日毎日食べることで免疫力の活性が維持されてきたようだ。

しかし、生活の西洋化が進んだ結果、総じて発酵食品を食べる機会は少なくなってしまっている。このことが意識せずともβグルカン(ベータグルカン)を食する機会を劇的に減少させてしまい、現代人の免疫力が低下した一因となっている。

がんや糖尿を患う前から発酵食品、具体的には味噌汁、納豆、漬物などの伝統食を食べることはがん予防に有効だ。βグルカン(ベータグルカン)による免疫力向上だけでなく、食物繊維の摂取によって急激に増えている大腸がんのリスク回避に非常に有効であることが判っている。

免疫力は食生活に密接に関わっている。がんも食生活に深く関わっている。もしもがんを発病した時には、少しでも発酵食品を食することは、小さいプラスだがマイナスにはならないので実践すべきだろう。

多くのがん患者にとって食生活だけでは不十分な場合が多いために、βグルカンサプリメントが隆盛なのだ。